人を殺した

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そう思った俺は、赤い水溜まりからピストルを拾い上げ、自らのコメカミに当てる。 そして小さく自らの体が震えるのを感じながら、ゆっくりと、その引き金を引いた。 その瞬間頭と、そしてピストルを握る手に伝わる振動。 これで俺は、死人になるのだろう。 火薬の香りが鼻をかすめる。 硬いもの同士がぶつかる音がして。 そして世界は暗転した。
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