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「…俺たちで育てられないかな?」
思わず息を飲む。でも、あなたがそう言うなら僕の答えは決まっている。
「カンナが望むなら、僕はできる限りのことをします。あなたのように素直な子だから、きっと僕たちみたいに世間的に偏った人に愛されても、大切なものは見失わないと思います。」
「ありがとう。」
薫から口付けられた。それだけで、未だに、今でも、心が疼く。
「そんな風に言われるようなこと、何もしてない。」
いつまでも無条件に注ぎ込まれる愛情に僕は何かを返せているんだろうか。
「愛してる…。」
そう呟いて首元に絡められた腕が熱い。僕はずっとあの頃から変わらず、薫に恋し続け、薫を愛し続けている。
何度も浅く、微かな音を立ててキスを重ねる。そのままベッドに誘った。
「僕も、あなたを愛していますよ。」
あなたの中に沈み込むように唇を落としていく。
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