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よし、今日は新しくクエストも出てるし日曜日ということもあってネット内での友達の出入りが激しくゲームのやりがいがある。
親も出かけてる訳で自由に過ごしていると、
またあの「夢殺し」という広告が出ていた。
なんだよ、邪魔なところにまた出てきて。
目障りだな。
どうせ、押してもなんもない。
そう思っていた。
1度押せば消えるし、この時は好奇心というよりも消すことが目的だった。
カチっ
前回と同様検索ページに飛ばされる。
そして、ふと気付く。
検索ページに戻るや消すのボタンがない。
適当に「あ」とか打ち込んで検索ボタンをクリックしてもなんも反応がない。
まさに「夢殺し」を検索しろと言わんばかりに…
この状況には少し気味が悪いと感じた。
早くゲームやりたいしとっとと検索して消すか。
「夢殺し」
クリック……
ヒット件数0件。
少しホッとした。
あれから何時間かネットに夢中になりあたりはすっかり暗くなっていた。
そういえば今何時だ?
時計を確認すると目を疑った。
自分の中では4時間くらいしかゲームをやっているつもりはなかったが、遥かに超えていた。
いや、まて、僕がゲームを始めたのは13時に友達と約束してて始めたけど、途中で変な広告が出てきて消すために中断した。
そこからすぐにまた再開して、17時頃だと思っていた。
辺りが暗いのは時季的に冬だからだと思っていたが、
時計の針は23時を指している。
不自然だと感じたのは他にも、夕飯は必ずいつも19時に食べていた。
引きこもりであっても家の中では割りかし自由に出歩いていたから家族と上手くいってなくてもご飯は皆で食べていた。
我が家のルールみたいなものだ。
声を掛けられた覚えもないし、出掛けているから帰って来た様子もなかった。
奇妙に思いながらも自室から出て確認をしに1階へ降りる。
すると父親がソファでくつろぎながらテレビを観ていて、母親は寝支度をしていた。
高校2年の弟もいるが最近は僕とは真逆で友達と夜遊びしたりと不良まではいかないが家にあまりいない。
典型的な高校生だ。
そこはいいとして、何かがおかしい…
ボーッと立っていると母親が声を掛けてきた。
あんたどこ行ってたの?
いつも家にいる人が急に居なくなったら心配するでしょ!
一言連絡するとかして出掛けなさいね。
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