5月

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[授業参観2]  授業が終わって、みんな好き好きの相手と話しています。 スミレちゃんも自分のお母さんを見付けて駆け寄りました。 「いつもスミレがお世話になっております」  スミレちゃんのお母さんはどこか虚空を見据えて挨拶していました。 近くにはサクラちゃんが空中の一点と手を繋いで立っています。 「お母さん、誰と話してるの?」 「もう、サクラちゃんのお母様でしょう。 スミレも挨拶しなさい」  どうやらサクラちゃんのお母様がそこにいるようです。 スミレちゃんは腑に落ちないまま、頭を下げさせられていました。
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