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__嗚呼、どうして、こうなったんだろう…。こんなはずじゃ無かったのに__走って飛び出した茜(あかね)は振り返り、学校を見上げた。思いの外小さく見えた気がした。こんなに遠くに来たのに気づかないほど、必死で走っていたのだろうか。
乱れた呼吸を整えようと歩きつつ、教室での出来事を思い出し顔がこわばる。あんなに嫌な__気味悪さと恐ろしさと孤独感が入り混じった様な__思いをしたのは生まれて初めてだった。
「なんで、私が…。私がNo.100に選ばれ
たと皆信じて疑わないの………? 」
No.に選ばれたものは国民全員の【未来の箱】を管理することが仕事だ。【未来の箱】はその人の残り寿命を視覚的に表したもの。つまり、No.に選ばれた人は国民全員の命を好きなようにできる。
だから、中央政府も王女、王子も皆No.には逆らえない。事実上の国のトップ。それがNo.。これがNo.制度によって決められている。
そして、先日No.99が亡くなった。なのでNo.100が__全国の17才の女子の中で1番頭の良い人__が選ばれた。それは何ら問題無い。
問題は選ばれた人が私と……
見た目がほとんど一致しているということ。
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