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慶太
(なんだ‥あいつは)
すると
その男は次はカバンから
コーラのペットボトルを取り出す。
だがそのまま
コーラを飲もうとしたその時‥
誤って手をすべらし
コーラを落としてしまう。
「あぁ~俺のコーラがぁ‥」
ペットボトルのコーラは
コロコロと俺の足元まで
転がってきた。
俺はそれを拾う。
そしてその男に渡す。
慶太
「ほらよ!」
「あぁ‥あ、ありがとう。
む、む、むっちゃ助かった」
なにやら喋り方がぎこちない。
滑舌もかなり悪い。
さっそくコーラを受け取ったその男は
すぐに蓋を開けて飲もうとする。
だが‥
プシューーー!!!
今落とした衝撃で
コーラの炭酸がハジけて
噴き出した。
噴き出たコーラは
間近にいた俺にかかる。
慶太
「うわぁ!
何やってんだよ。デブ。
煙草が濡れちまったじゃねぇか」
男
「ご、ご、ごめん。
ん、ん、んでデブちゃうねーーん」
慶太
「デブだろうが!
まぁ‥それは良いとして
次から気をつけろよ」
男
「す、す、すまん。
よ、良かったらこれ」
男はカバンから
乾物を取り出した。
慶太
「なんで‥乾物が?
お前おもしれぇやつだな。
名前は?」
男
「お、俺はただし。
経済学部の2年生やねーーん」
慶太
「お!俺と一緒じゃねぇか。
よろしくなただし」
最初は変わった奴かと思いきや
ただしは意外と良い奴で
すぐに打ち解けた。
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