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「愛梨!こっちこっち!」
私は携帯をバッグの中に放り投げ
慌てて立ち上がった。
ここは、クラブ ラムール。
最近の私達の溜まり場。
和也と別れてからの私は
頻繁に、この店に来るようになった。
「さっきさ、
カウンターで、飲んでたら声かけられちゃった。
でね!
愛梨も一緒に4人で飲もうって!
ほら、あそこ!」
千奈美が、目で促した席を
チラリと見る。
千奈美の言う通り
確かにかなりのイケメン二人組。
「で、愛梨はどっちが好み?」
「う~ん!
どっちもカッコいいけど、しいて言えば
………白の服の方かな?」
「良かった。私、絶対青!
うちらの好みって真逆だから
男被らなくて、助かるんだよね。
愛梨
可愛いから、逆立ちしても叶わないもん」
そうに言った千奈美に、
私は気の無い返事をして、
元いた席に歩きだした。
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