氷解

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ゆっくりと、布地をずらす。 晒された、ソコ。 ヒヤリと空気が触れた。 湿った布地のせいで、冷たく感じるのに、晒されたソコは、熱を帯びていた。 熱が、まだ消えないソコを凝視する周防は 「おや……そこの奥に隠された、小さな実。まだ青い果実の実かとおもえば、違ってましたね」 愉快そうに、口元を歪めて 「芳醇な香りを纏わせて、蕩けた蜜が溢れるでるこの果実。すっかり熟してしまったようですね」 と、周防は白い手袋をしたまま、人差し指で果実の亀裂を撫でた。 「ひっ!」 小さな悲鳴をあげて陽菜子の身体は跳ねた。 クッと口角を更にあげた周防は、歪んだ笑みを浮かべて、丹念に果実の亀裂をなぞるように撫で続けた。 「ん、んんーーーーっ、」 喘ぐ声を必死に抑える陽菜子を見つめる周防の瞳。 あの冷たい氷のような瞳ではなく、情欲に燃え盛る赤の焔のように揺れていた。 陽菜子は、周防のこの瞳を向けて欲しかったのだ。 周防の熱い視線に、陽菜子は全身がゾクゾクと震えた。 身体が震えると、陽菜子の蜜が滴るように溢れ落ちていく。 「おや……蜜がまた溢れてきましたね」 陽菜子を恥ずかしめるように周防は陽菜子の耳元で囁いた。 「これだけ蜜がたっぷりだと、椅子までビシャビシャになってしまいましたね。お嬢様……蜜をかきだしてしまいましょう」 「え?……ひゃうっ」 陽菜子は悲鳴をあげて仰け反った。 くぷりと差し込まれたのは、周防の白い手袋をした人差し指で。 周防は中で、くいっと指を曲げると 「ん、はああぁぁぁ」 陽菜子は甘い叫び声を出した。 そんな陽菜子の甘い吐息交じりの喘ぎも無視して、周防は 「ああ、此処ね……」 と、そこに集中して指先を動かした。 「やっ、あぁ……」 喘ぐ陽菜子に周防は 「蜜が溢れだして、止まらないようですね。 お嬢様、もっと蜜をかきだして差し上げますね」 と、意地悪く笑って、人差し指に続いて、中指をも、グッと差し込んだ。 「んぁぁぁ」 蜜を掻き出すと称して、周防は二本の指を抽送させる。 「あ……いゃ、やっ、はぁ……んぅ」 陽菜子は息苦しさのあまり、生き絶えの甘い声を放つ。 「おや?」と呟いて ピタッと抽送をやめた周防。
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