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マネージャーから渡されたビニール袋の中身が、およそ予想できる常識手範囲のものを、逸していたため。
なんと、生もの。
プリン。
最初、なんの冗談かと思った。
わざわざ私が大事にしてる集中の時間を削ってまで渡すのだから、いったいどんなものがくるのかと身構えてたら、出てきたのは生ものの、プリン。
一瞬何も考えられなくなった。
考えられなくなって手の中に納まっているそれを見つめて、肌色の側面と上部にかかったカラメルの茶色に、これは間違いなくプリンだという確証を得た。
それも昔私が好んで食べていた、ぱっちんプリンだ。
底についている鉤爪を引っ掛けると、ぱっちん、と子気味いい音がしてぼろん、と皿に上に零れるアレだ。
いや、そんなことはどうでもいい。
問題は、何で今このタイミングで、マネージャーからファンからだっていってプリンが手渡されてるか、ということだ。
なぜにプリン?
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