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今までの、端役しか回ってこなくてバイトでなんとか食いつないでた日々が嘘みたいに、どんどんオファーが来るようになった。
まさに引っ張りだこ。
今までの生活とは別に意味で、めまぐるしい毎日を送るようになっていた。
でも、それまでとは別に意味での苦しみも、私を襲っていた。
売れるための手段と割り切ってやってきたアイドル声優の活動が、イメージが、私を縛るようになっていたのだ。
今までは素でやってきたところもある。
だが、それを求められるようになってからは、それ以外のキャラを出すことは『アウト』ということになってしまった。
確かに私自身、そんなに可愛い性格をしているわけじゃない、というのは認識している。
だが、それほど世間で言われているほど粗野なわけではない。
人並みにお洒落も恋も、悩みもするのだ。
仕事と割り切ればいいというのも、理屈ではわかる。
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