7人が本棚に入れています
本棚に追加
〈妹は37才なんだけど、自分の事「オバサン」て言うんだ。だから僕は「自分でオバサンて言っちゃダメだよ、本当にオバサンになっちゃうからね」って言ったんだ。だって、内面が美しければ、いくつになっても綺麗な人居るよね〉
「ついオバサンて言っちゃうのよね」
(この人…神緒洸貴、40才独身。神緒?あれ?あのサロンの人…あの人も神緒さんだった)
「あっ、ツインソウルの事書いてる!」
〈ツインソウルは、巡り会った瞬間から惹かれ合う。映画のように、喧嘩していた相手と恋人になったり、友達だと思っていた人を段々好きになったりしない〉
〈突然の恋の始まりに戸惑い、自分の気持ちを抑えたり、否定したりしても、魂が再会を喜んでいる「やっと会えたね」って〉
「そうなんだ…」
〈僕なんか、妹にヒプノで過去世を見せられるまで半信半疑だったけど、彼女の事は、偶然(妹に言わせると必然)初めて会った日から気になって仕方がなかった。そしてシンクロが始まったんだ〉
「同じだわ…」
(ヒプノで過去世?妹?ヒプノって、ヒプノセラピー?神緒さんのサロンの看板に書いて有ったわよね)
SNSで宏二を見つけた。
タイムラインにゲームの事が書いて有った。
(皆んなこういうゲームするんだね…え?これって…あ…「ドラゴン王国」やってるんだ。へー…あ、写真…)
「え?!マックス?」
(やっぱり、あのマックスって宏二君?これって偶然?どうしてこんなに偶然が重なるの?)
ドラゴン王国を開いた。
「居た!」
マックスを見つけた。
(どうしよう……)
他のキャラのように、とにかくつぶやいてみた。
「始めたばりです。宜しく(^^)」
何人か応えてくれた。
「宜しくです( ´ ▽ ` )ノ」
「ガンバ(^ν^)」
宏二も応えた。
(あっ、応えてくれた)
「わからない事が有ったら、俺に聞いて(^_-)-☆」
(へー、優しいじゃない。若い女の子だと思ってるんでしょう。誰にでもそうなの?)
「あー、お母さんも始めたんだ」
「あー、ビックリした!いきなり後ろから話しかけないでよ」
本当は、宏二の事を考えていたから、過敏に反応した。
「これで仲良くなって、オフ会してる人も居るよ」
「危ないから、行くのやめなさいよ」
宏二に誘われたらどうしようかと思った。
ゲームの中では、可愛い女の子で居たかった。
最初のコメントを投稿しよう!