第2章 絶対キレイになってやる

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〈妹は37才なんだけど、自分の事「オバサン」て言うんだ。だから僕は「自分でオバサンて言っちゃダメだよ、本当にオバサンになっちゃうからね」って言ったんだ。だって、内面が美しければ、いくつになっても綺麗な人居るよね〉 「ついオバサンて言っちゃうのよね」 (この人…神緒洸貴、40才独身。神緒?あれ?あのサロンの人…あの人も神緒さんだった) 「あっ、ツインソウルの事書いてる!」 〈ツインソウルは、巡り会った瞬間から惹かれ合う。映画のように、喧嘩していた相手と恋人になったり、友達だと思っていた人を段々好きになったりしない〉 〈突然の恋の始まりに戸惑い、自分の気持ちを抑えたり、否定したりしても、魂が再会を喜んでいる「やっと会えたね」って〉 「そうなんだ…」 〈僕なんか、妹にヒプノで過去世を見せられるまで半信半疑だったけど、彼女の事は、偶然(妹に言わせると必然)初めて会った日から気になって仕方がなかった。そしてシンクロが始まったんだ〉 「同じだわ…」 (ヒプノで過去世?妹?ヒプノって、ヒプノセラピー?神緒さんのサロンの看板に書いて有ったわよね) SNSで宏二を見つけた。 タイムラインにゲームの事が書いて有った。 (皆んなこういうゲームするんだね…え?これって…あ…「ドラゴン王国」やってるんだ。へー…あ、写真…) 「え?!マックス?」 (やっぱり、あのマックスって宏二君?これって偶然?どうしてこんなに偶然が重なるの?) ドラゴン王国を開いた。 「居た!」 マックスを見つけた。 (どうしよう……) 他のキャラのように、とにかくつぶやいてみた。 「始めたばりです。宜しく(^^)」 何人か応えてくれた。 「宜しくです( ´ ▽ ` )ノ」 「ガンバ(^ν^)」 宏二も応えた。 (あっ、応えてくれた) 「わからない事が有ったら、俺に聞いて(^_-)-☆」 (へー、優しいじゃない。若い女の子だと思ってるんでしょう。誰にでもそうなの?) 「あー、お母さんも始めたんだ」 「あー、ビックリした!いきなり後ろから話しかけないでよ」 本当は、宏二の事を考えていたから、過敏に反応した。 「これで仲良くなって、オフ会してる人も居るよ」 「危ないから、行くのやめなさいよ」 宏二に誘われたらどうしようかと思った。 ゲームの中では、可愛い女の子で居たかった。
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