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「双葉お待たせ」
「ああ、友美。久し振りー」
そして、親友の友美に、宏二の事を話した。
「へー、偶然て、有るものね」
「そうなのよ。偶然何度も会うなんて、不思議でしょう?」
「まあ、無くはないと思うけどね」
「そうかも知れないけどさ」
「双葉が、運命の相手と思いたいだけじゃないの?」
(そうなのかな…?)
それにしても、偶然が重なり過ぎだ。
同じ日に物が壊れて家電量販店で会うのはどうだろう?
と双葉は思った。
「ソウルメイトだかツインソウルだか知らないけど、不倫の言い訳したいだけじゃないの?」
「不倫なんかしてないわよ、まだ!」
(まだ?)
この先チャンスが有ればするのだろうか?
(この私が不倫?)
そりゃ夫はあんな人だけど、家庭を壊す気は無い。
娘の為にも…
そう思っていた。
友美ならわかってくれると思っていたのに…
なんだかムシャクシャした。
久し振りに沢山呑んだ。
気がつけば記憶が飛んでいた。
「おい、双葉。飲み過ぎだぞ」
「なーに言ってんのよー。まーだ呑むわよー」
「もう、やめとけよ。友美先に帰ったぞ」
(あ…天井が…回って…るー)
「おいおい、大丈夫か?フラフラしてるぞ」
「だーいじょーぶよー」
「送って行ってやりたいけど。まだ店閉められないし」
若い頃は、良く3人で呑んだものだ。
記憶が無くなるなんて、珍しい事では無かった。
ただ、主婦になってから、こんなになるまで呑んだ事は無かった。
夫がウルサイからだ。
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