第1章

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環境再入門 5回目 生物多様性は大事だよ! 1.生物多様性 3回目で「地球温暖化防止」の話をしました。少し難しい言い方をすると、「低炭素社会」の実現へ向けた貢献です。先月号では、資源は有限なので大切にしましょうと書きました。要するに「資源循環型社会」を実現する話です。 環境活動には三本柱があるのですが、残りの一つを知っていますか? もちろん、今回のテーマである「生物多様性」です。でも、「生物多様性」といっても、意味がわからない人の方が多いと思います。あなたは、その意味を詳しく説明できますか? 他の二つに比べると、この言葉は普及していません。英語からの翻訳なので、日本語としてこなれていないことが原因ですが、もう少し普及してほしいと願っています。2010年に名古屋で生物多様性条約締結国会議が開かれた時には、盛んに取り上げられたのですが、今は下火です。しかし、「環境再入門」では、「低炭素社会」と「資源循環型社会」と「生物多様性」について何度も繰りかえし説明していこうと思います。この三つの視点で考えることが、環境を考える上で非常に重要です。中には、一つのことにはいいが、他のことには悪いこともあります。そんな場合、どのように考えたらいいのかというようなことについても説明したいと思います。(生物多様性の保全のために、ビオトープを維持することはいいことですが、その水を循環するためのポンプが温室効果ガスを排出し、低炭素社会を害していることは明らかです。ただし、ビオトープの植物が温室効果ガスを固定してくれれば、温室効果ガスの排出を減少させる側面もあります。要するに、それらの視点を使い分けることが、環境活動を理解する上で重要なのです。一方向からの視点だけでは不十分です。)
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