第1章

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2.自然を保護する行動とは? 奈良公園で保護されているシカを、国がどうしようとしているか、みなさんは知っていますか。国は、生態系の中でシカが本来演じていた役割をさせようと考えています。シカは捕獲されて食べられ、タンパク質を提供してきました。その役割に戻そうと考えています。要するに、シカを捕獲して食べようとしています。「ウソ」という人がいるかもしれませんし、そんな残酷なことが許されるのだろうかと思うかもしれません。しかし、シカが増えすぎて、森林が荒れています。森林を保護するために、シカを捕獲しなければいけない段階になってきています。 ウィペキアで調べたら、シカの別名は「シシ」といい、肉のことでした。古代の日本人はシカ肉を普通に食べていたようです。イノシシというのは、猪のシシ(肉)です。この語源からも、シカの方が多く食べられていて、その次にイノシシが食べられたということがわかると思います。現代人はシカを食べなくなっただけでなく、人間を襲うという理由で、シカの天敵であるオオカミを絶滅させられました。それもシカの異常繁殖の原因となっています。 国は、シカ肉を「ジビエ」料理として食べてほしいと提案しています。 皆さんは、シカのはく製を飾っている金持ちを「自然の破壊者」というような目で見ていませんか、それは違います。彼らこそ、生態系の保護者なのです。実際、猟をする人の高齢化が進み、猟をする人が少なくなったことが、シカの異常繁殖の一因になっているといわれています。みなさんの中には、金の使い道がなくて困っている人がいるかもしれませんが、そんな方にはシカ猟にいくことをお勧めします。ディアハンターというその名前からしてカッコいいじゃないですか。 自然は放置しておくと荒廃するものだと意識する必要があります。人類が自分たちの都合で神のようなオオカミを絶滅させた以上、その役目を人類が果たさないといけないのです。普通の人に猟はできないかもしれませんが、シカやイノシシの肉にもう少し関心を持ち、機会があれば食べて欲しいと思います。シカ肉を食べることが、シカの狩猟をビジネスの軌道にのせ、生物多様性の保全に繋がります。
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