友人

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今日はとうとう俺の家の前にまで現れた。 「…なんで、居るわけ?」 「担任に住所聞いてきた。最初っからこうすればよかった」 だと。 「家には上げないからな。」 「一人暮らしだろう?ゆっくり話しをするには打ってつけだとおもう。学校じゃ葉月も話しにくいだろうし」 「な、んで俺が一人暮らしだって知ってるンだよ!」 「アパートの形状を見れば解る。 そう大きくもない坪数にドアが4つ。部屋の広さはワンルーム程度だろうと察しはつく」 正解だ。 だからこそ余計にイラつく。 「狭くて悪かったな!」 「誰も悪いとはいってない」 「とにかく!俺は話しなんかないから! こんなトコまで来られたら迷惑なんだよっ」 ドアを開けば踏み込まれそうで、なんとか帰ってもらいたい。 「それは迷惑だろうな、葉月は。」 「わかってるなら、」 「だが、俺はあの日のことをまだ納得していない。 俺が押しかけるのが迷惑だというなら、納得も出来ないままでいることも俺の迷惑だ」 スッパリ言い切られては、ぐうの音もでない。 (確かに…そうかもしれない) それに今日来たのなら、明日もこの先もずっと冬野は納得するまで来るかもしれない。 それなら、納得させてやった方がいいのかも… 、
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