第1章

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――教室 午後のホームルームが終わった教室と言うやつはなかなかに騒がしい。  生徒達の笑い声が容赦なく耳に襲いかかるのだ。  余り良いもんでもないので僕としてはそれをスルーするのが何時もの事だったが今回中国人から受けた話が妙にリアルだったので自分の中で無視できなくなってきていた。  話はこうである 「ノーデンスは無限結界に居る。だが、魔界天使もその結界内に存在する事が我々の捜査で判明した。 居たんだよ奴らは。 考えても見ろ、何故ノーデンスを封じてきた結界が未だに存在してた? 要は魔界天使は何代もなん世代も掛けて結界を護ってきたに違いない 彼等魔界天使はノーデンスに唯一干渉できる存在。お前もそれくらいは分かるだろ?彼等の存在そのものがノーデンス達の脅威となる。故に彼等は無限結界と言う殻に隠(こも)った」  あのゼンシュとか言う中国人は何かと胡散臭いが言ってることは強ち信用にたる気もした。  しかし、僕にはひとつ引っ掛かる点があった。 「何故魔界天使がノーデンス達と同じ空間にとどまる必要がある?本来魔界天使は人間界に存在していたはず。なのに自らの使命すら擲ってやってることが無限結界への移住とはどうも腑に落ちない」
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