第1章

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2015年11月1日午後18時00分  中国人対魔師ゼンシュによって魔界天使が結界に存在する事が浮上した 。  その後、悪魔教師鬱狂二によりノーデンスの発生が観測された。  そして今、男子中学生悠真鶉が遭遇した現実は余りに日常とはかけ離れていた  人間の、それも自身が通う中学の後輩の身体から白い化け物が這い出てきたのだ。  後輩たちの身体を突き破りその白い化け物が動き出した。  ギョロっと、獣のような両目の焦点がコチラを見る。  人間らしさなどこの化け物には皆無と言えた。  二足歩行している以外にはその特徴は明らかに別の生き物と言えたからだ。  化け物の長くとがった爪が俺に向けられた瞬間何かがその腕を掴んでいた。 「よぅ、無視すんなよ新人類! テメエには怨みが山ほどあるんだ」  あの中国人だった。  彼の腕が恐ろしいほどの力であの化け物の枯れ木のような腕をガッシリと掴んでいた。  化け物はその捕まれた腕に気付くと直ぐ様その腕をゴキリと音をたてて捻ると、そのままブチブチと肉と皮を引きちぎり腕を自ら切断して見せた。  切断された腕は次第にドロドロに溶解して消えた。  すると、切断面からまた新たな腕が植物のように化け物の腕から生えてきたのだ。  どんな原理かは知らないが何かヤバイ事だけは俺にも分かった。
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