第1章

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「元はと言えば天使たちにも責任は有るのだ。何故我々がその尻拭いをしなければならない!?」  そう言って口を挟んだのは、魔界22級代表、ゴリラの頭と筋肉質な体躯の(ゴウ) 「これは聖戦だ。奴らと、人と、天使と、そして我々悪魔との。今必要なのはその事実にどう対処するかだ」 「まあまあ落ち着け、様は奴らを我々がどう認識するかが重要ではないか?」  そう言ってゴウを宥めたのは魔界第1級現在の魔王(ブライ)。彼もまた同じようなスーツ姿で、ネクタイピンには悪魔の角を模したエンブレムが彫られている。 「しかし王よ!このままではいずれ地球上の全人類が外側のモノに(侵食)される!地球上が奴らで埋め尽くされたら第二次ハルマゲドンの始まりとなりかねないのだ!それだけは阻止しなければならない!」 「ゴウよ、お前はすこし人類を贔屓してはいないか?悪魔にとってはそんな事他所の話だ。我々悪魔が何故わざわざ外側のモノに関わらなければならない?そもそもこの話は魔界天使(まかいてんし)の管轄だよ、悪魔の出る幕じゃない。 確か、32級のマリオンが今地球に潜入捜索中でしょ?彼に任せておけばまず間違いはないと思うよ」
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