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「……本当は素直で素っぴんが可愛い女だなんて、誰にも教えてやらねーよ。俺だけのものだ」
やっ………。
もう、主任ったら。
たまに不意打ちでこういう風に私が喜ぶようなことをサラッと言ってくれるんだから……!
今日も本音スイッチ入ってるね。
私いま、顔が真っ赤っかになっているんだろうな。
急に熱持ってきた頬を押さえて、上目使いに主任を見てみる。
主任……?
ドヤ顔でニヤリと笑っているんだろうと思いきや、顔を逸らして明後日の方向を向いたままだ。
耳が尋常じゃないくらいに赤いのを誤魔化したつもりかも知れないけど、決して誤魔化せてはいない。
意外と主任って天然だったりするのかな…?
照れてしばらく黙っていた私たちだったけど、次に口を開いたのは私だった。
「私が営業に行っている間、広報には高柳さんが来ることになったそうです」
ようやく私の方に向き直った主任が、話題に乗っかってきた。
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