癒しの空間で

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もしかして、主任は気付いていたの……? 私、何も言わなかったのに……。 主任はちょっと寂しそうな笑顔を見せると、何も言わずに右手を伸ばして私の左頬に手のひらで触れてきた。 「まひろ、痩せたよな?多分、広報に異動になってからだろ。前にも痩せたって事あったけど、それ以上だ。お前が辛い思いをするのは、俺だって辛いんだぞ。だから何でも1人で抱え込まないでくれ。これ以上痩せてしまったら……その……抱き心地が……」 ………は? 抱き心地って……。 「前に私が痩せたって、いつの事ですか?」 「それはほら、BBQの頃だ。あんなに痩せたくせに"夏だからダイエットしなきゃ"とか言ってたし。まだ俺に話していない事があるんじゃないのか?この際だから全部吐け。俺に隠し事なんて、できるとでも思ってんのか?まひろ」 う………。 やっぱり主任には黙っているなんてできないのね。
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