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「そうだ。蘭先生もまひろともう一度話したいと言ってた。…もう大丈夫だろ?今後のことも含めて、きちんと話し合おう。俺が一緒にいるから」
今後のことも……。
「分かりました。今夜にでも母に相談してみます」
話が一段落ついたところで、森山さんがコーヒーを持ってきてくれた。
「お?2人ともスッキリした顔してるね!蘭さん、コレ試作品なんだけど…」
「わあ!プリンですか?美味しそうですね!」
「お客さんにお試しでサービス中なんだ。よかったら食べて感想聞かせてくれるかな?」
「先輩、俺も一応"お客さん"なんだけど?」
「悪いな佐伯。可愛い女性限定なんだ」
もう!リップサービスなんだろうけど『可愛い』なんて恥ずかしい…。
「蘭さん、今度は佐伯とじゃなく友達とおいで。1人でも大歓迎だけど。コイツの学生時代の話でも…」
「先輩、こんなとこで油売ってていいんですか?」
「おっと…。じゃあ感想はあとで聞かせて、蘭さん。ごゆっくりどうぞ」
「…全く。さ、邪魔者も消えたし。それ…一口くれよ」
そう言って悪戯っぽい笑顔を見せた主任が、首を私の方に突き出して口をあーんと開けた。
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