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「佐伯!久し振りだな。元気そうじゃないか」
「先輩、ご無沙汰してます。今日は突然無理言ってすみません」
「いいって!この前来てくれたときは出張で居なかったからな。会えなくて残念だった。お前も連絡してから来いよな!今日みたいにさ」
さっきの店員さんとは違って、スーツをバシッと着こなした男性が、メニューを手にやって来て主任と談笑する。
「…先輩、こちらが俺の彼女です」
"彼女"と紹介され、顔が熱くなるのが分かった。
「初めまして。佐伯主任とお付き合いさせていただいている、蘭まひろと申します」
赤い顔を誤魔化すようにペコッと頭を下げた。
「初めまして。僕はここのカフェのオーナーで、森山と言います。佐伯主任って…同じ会社なのか?」
主任はちょっとバツが悪そうに苦笑いして言った。
「ええまあ…。今は部署が違いますが、昨年度は上司と部下としてコンビを組んでいました。それがきっかけです」
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