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麗花さんが嘘を吐いているっていう可能性だってあるんだし。
主任の話を最後まで聞いて、判断したほうがいいかも知れない。
私のペースに配慮しながら話してくれる主任にしっかり向き合う。
「はい大丈夫です。進めてください」
それから主任は、妊娠した麗花さんが流産してしまったこと、麗花さんと父は10年間の契約結婚だったこと、結果的に麗花さんからの申し出で契約満了と共に離婚した事を話してくれた。
それらの内容は、私が麗花さんから直接聞いた内容と同じだった。
これで、麗花さんが嘘を吐いている訳ではない事が確認できた。
「思ったより落ち着いてるな。相当な覚悟が出来ていたのか、それとも実は知っていた……とか?」
さすが、お見通し?
やっぱり私、主任には隠し事なんて出来ないんだ……。
「実は私、邦都市に出張に行った時に会ったんですよ…麗花さんに。そこで麗花さんから話を聞きました。だから今、こんなに落ち着いていられるんだと思います」
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