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「おもしろーい」
エフッと笑った小宮さんは、バネのように体を戻し、ニコニコしながら俺を見る。
この顔は見覚えがある。
先日本屋から出てきた彼女の、あの満面の笑み。
「あ、久しぶりだ。小宮さん、スイッチ入りましたね」
「南条さん、初めてですよね? 小宮先輩の酔っ払いモード。適当に流してくださいね~」
「南条、変わろうか? 席。小宮さんは絡みだすとタチ悪いぞ。俺らは慣れてるけど」
古賀さん梅原さん羽島課長が、異変に気付いて声をかけてくる。
「……いえ、大丈夫です」
そう答えると、「じゃあ任せた」と言われ、彼らは途中だったらしい話を再開しだした。
急過ぎて驚いたが、いつものことなのだとわかり、言われたとおり流すことにする。
先程本人が言っていた。
おそらく今、第2段階なのだろう。
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