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「それで、好きな武将は誰なんですか? いったい」
「武将?」
“それで”とは、どこからどうつながっているのか、いったい。
「私はですね、島津家に最近ハマっていて……」
小宮さんは、それはそれは饒舌に語り出した。
そしてどこかに切り替えスイッチがあるのかと思うほど、ころころと話題を変えていった。
いつもの彼女からは想像がつかない。
いや、“俺に対する”いつもの彼女からは。
面食らったのが正直な感想だが、好きな話をして気持ちよく飲んでもらえたほうが話ベタな自分にとってはありがたく、下手に気を遣われるよりはずっとよかった。
今までの退屈な飲み会とは違い、時間が過ぎるのも早かった。
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