side N

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あっと言う間にお開きの時間になり、羽島課長が会を締めた後、二次会はないとのことでそれぞれタクシーに乗り込む。 「古賀っち~。飲みが足りないっての」 俺と小宮さんと古賀さん以外が全員帰ると、道路沿いで千鳥足の小宮さんが古賀さんに絡みだした。 「小宮さん、ヘロヘロじゃないですか。大丈夫ですか? ひとりで帰れます?」 「帰れない~。帰さないで~」 「うーわ。うざ」 古賀さんにうなだれかかる小宮さん。 もう、まっすぐ立つことができないようだ。 「小宮さん、家はもしかしてK町方面ですか?」 「はい。そーれす。よく御存じで」 先日見かけたところが近所だったこともあり、もしかしてと思って聞いてみると、眉を上げた彼女はそう返して敬礼した。
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