side K

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……そっか、あと1ヶ月ちょっとしたら、新しい人が入るんだ。 課長と古賀さんの会話を聞きながら、私は本日2杯目のシャンパンをちびりちびりとすすった。 ビンゴゲームが終わり、新郎の友人達がマイクを持って漫才のようなものを始めたけれど、酔いが回り出した人達はそんなの聞いておらず、それぞれ楽しそうに盛り上がっている。 「小宮さん、今日はそんなに酔ってないのね」 隣の杉中さんの声に、周りを見回していた私は視線を戻す。 割と地味目な彼女も、今日ばかりはばっちりメイクでドレスアップしていて、おフェミニンな雰囲気。 「8月のビアガーデンで久々に記憶失くしちゃって。もう若さのせいになんてできないから、ちゃんとしようと思って」 「あぁ、あの時の小宮さん、面白かったもんね。南条さんを前にしても」
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