3342人が本棚に入れています
本棚に追加
「おい、古賀。テーブルから2人、いつの間にか消えてるんだけど」
「あぁ、小宮さんと杉中さんなら、さっき男の人達に声かけられて、あっちのテーブルに移動していきましたよ」
羽島課長と古賀さんが体をひねりながら見る方向は、俺からはもともと視界に入る方向だった。
杉中さんも小宮さんも、上機嫌でお酒を飲んでいる。
「…………大丈夫なのか? 杉中さんはともかく」
「羽島課長、気にしすぎっすよ。あれ、プチ婚活ですよ。会社で出会いなんてなさそうだし、こういう時くらい、そっとしてあげたほうが」
「いや、それは別にいいんだけど、小宮さん……」
「……」
…………揺れている。
左右にぐらんぐらん揺れている。
最初のコメントを投稿しよう!