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「そうですか。それなら仕方ないですね。また機会を設けるということで」
『はいっ! ぜひまた誘ってください。ホントすみません!』
「はい。では」
電話を切り、しばしその無機質なキューブが敷き詰められた、面白みのない待ち受け画面を眺める。
古賀さんが来れないということは、小宮さんとふたりになるということだ。
髪についた糸くずを取ろうとすると首をすぼめられ、頬についた泡を取ろうとすると顔を背けられ、目が合うとすぐさま逸らされる彼女と……。
「……」
今日はなしにして、また3人で予定を立て直すほうがいいのかもしれない。
そう思ってまた、曇天を仰ぐ。
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