side K

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アイスを冷凍庫にしまった私は、再度ソファーに座り直し、腰の後ろにクッションを挟んだ。 「一日お疲れ様でした、私。メリクリ!」 スミノフの蓋とケーキのプラスチック容器を開け、「いただきます」と一言。 ……なんだろう。 テレビの音は賑やかだし、部屋も明るいし、あーちゃんがいないのもしょっちゅうで慣れているのに。 なんか、ジワジワとせりあがってくるものがある。 『うん、カノジョ。俺がお膳立てしてやったんだけどね、うまくいってるみたい』 はーーー。やっぱりジーマよりもスミノフのほうが好きだな、私は。 『そう! サラ! 知ってんの? 小宮さん』 あ、いっぱいサンドしてある。 黄桃にイチゴにキウイにメロン。なんて贅沢。 生クリームもしつこくないし、このケーキ美味しい。
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