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「……」
あれ?
なんでだ?
古賀さんに支えられている私は、足腰はヤバイのに、意識がはっきりしている。
今、課長が会計を済ませたバーを出て、みんなで階段を上っているところだ。
「……むむむ……」
けっこう飲んだ。
古賀さんと一緒にバカ騒ぎもした。
でも、なんで酔いきれてないんだろう。
なんでどこか冷静に自分を見れているんだろう。
「小宮さん、体重かけないでくださいよ。俺もけっこうヤバいんすよ」
「古賀っちが飲ませるかられしょー? 責任もって支えてくんなひゃ」
呂律は回ってないけれど、視界と頭の中は明瞭。
前を歩く南条さんと三浦さん、そして後ろから羽島課長。
ちゃんとわかっている。
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