side K-2

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「あ! そんなことより聞いてよ! 私、王子に再会したの! その名も南条実篤!」 あーちゃんが目の前まで来て仁王立ちで私を見下ろしたかと思うと、聞いただけで動悸をぶり返すような固有名詞を出してきた。 「…………は?」 私の開いた口は、さらに直径を広げる。 「さっきエレベーターから降りた時にすれ違ったの。もうメッチャ王子! プレシャス! ディスティニー! ……て、まぁ、オーラがハンパなくて声かけられなかったんだけどね。向こうも私のことなんて覚えてなさげだったし」 「…………あーちゃん……南条さんのこと……知ってんの?」 「は? “南条さん”って、お姉ちゃん、南条実篤のこと知ってんの?」 「え?」 「え?」 最後は姉妹そろって、「……えぇ?」とハモった。        
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