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…………元カノ?
『その人のこと、本当に好きだったんですね。南条さん』
『だって、彼女が結婚を機に離れていって以来、付き合いと言えるような付き合いはないんでしょ? 女性は必要ないって思っちゃったんでしょ? めちゃくちゃ引きずってるじゃないですか』
『それに、その先輩さんも南条さんのこと好きだったと思いますよ。じゃなきゃ、わざわざそんなこと言いませんもん。ツンデレってやつですよ。強がってるけど、ホントは好きになってほしい的な、引き止めてほしい的な、ぐいぐいきてほしい的な』
あれ……。
これ、自分が言った言葉だ。
南条さんと話したときの……。
ジワジワと嫌な感じが足元から胸元へと上ってくる。
王子と魔女の夢は、この記憶のパロディだということに今更ながら気付いてしまう。
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