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店を出ると、曇り空。
道路と建物と空が同系色の中、寒さにコートの身を屈めて街を歩きだす。
……やばい。
南条さんにベルトを返された4日前から、ずっとこの調子だ。
ていうか、ベルト……。
ないとは思ってたけど、てっきり洗濯機の裏に落ちたか、あーちゃんのクローゼットに紛れ込んでるかしていると思っていた。
まさか、南条さんが持っていたとは……。
そう思った途端に、またボンッと濃厚なキスシーンが思い出されて、一気に顔から火を噴いた。
あれが……、いや、あれも、夢じゃなかったということであり、あ……あんなことまでしておいて、南条さんも私も普通に接していたということであり……。
「…………」
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