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そのワードに顔と体が不自然なくらい反応してしまい、私は慌てて、
「すみません、ちょっと、タイムいいですか?」
と及び腰になった。
一気に伝言2件目のことを思い出し、そのとてつもない恥ずかしさがぶり返す。
「よくないですね」
「し、仕事中なので、も、戻って業務再開し……」
「ちょうど今、終業時間です」
うわ。マジだ。
横目で時計を確認した私は、ぐうの音も出なくなる。
「寄りましたよ、ファソラ」
「え?」
「そこで、私の過去の知り合いに会いました」
その言葉を南条さんの口から聞いた途端、脳内の大騒動がピタリと止まった。
瞬きも息も忘れるくらい頭が真っ白になり、『会いました』という無機質な声が耳鳴りのように何度も繰り返される。
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