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なぜなら……。
「ええっ!! 南条さんに、こ、告白したんですか?」
「もう、マジ助けて、三浦さん。無理。一生分の生き恥かいた」
資料室に入ってドアを閉めた途端、私は彼女に泣きつく。
多分、もうすぐ南条さん帰ってくるはずだ。
資料を渡すだけって聞いてたから、話が盛り上がってしまったにしても、もうそろそろ帰ってこなくちゃおかしい。
もしくは、もしかして、もしかして、ファソラで、すでに、すでに……。
ひーーーー。
もう帰ってきても帰ってこなくても地獄だ。
「ねぇ、ここは失恋女同士、慰め合って協力し合って……」
「……」
コホン、とわざとらしい咳払いをして、明後日の方向を見る三浦さん。
不審に思った私は、
「え? ……あれ?」
と頭を傾けて、その様子の説明を促す。
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