side K-2

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「お疲れ様です、南条さん」 三浦さんはそんな私をよそに、さすがと言うべき落ち着きで南条さんに会釈をする。 そうよね、そうだよね、アナタ当事者じゃないですもの。 恥なんてさらしてないんですもの。 「お疲れ様です」 南条さんも自然にそう返して、ドアを開けたままで一歩中に入ってきた。 あ……あれ? 私、もしかして透明人間だったかな? 「小宮さん」 「はっ!」 また武士になってしまった。 しっかりと私の存在が見えていたらしい南条公は、やはり鉄仮面をこちらへ向ける。 「大丈夫ですか?」 「はいっ! おかげさまで、このとおり! ありがとうございました。そして、すみませんでした!」 必要以上に大きくてはつらつとした声を出してしまった。 三浦さんが笑いを噛み殺しているのがわかる。 私のほうは思い切りひきつり笑顔。
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