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「絶対言ってないよね?」
2週間前、お昼休憩の時間。
南条さんが出張に旅立たれてすぐに三浦さんと交わした会話。
「だってほら、同じ課だと周りも気を遣うし、なにより南条さんのファンが黙っていないっていうか」
「めちゃくちゃニヤけた顔で何言ってるんですか」
「えっ!? やだっ、私ったら」
テヘ、と言って舌を出し、自分の頭をコツンとすれば、三浦さんが、
「本当に失礼ですけど、なんで小宮さんなんですかね?」
と、本当に失礼なことをのたまう。
私は、
「もぅ、三浦さんにもダーリンがいるんだから、妬かない妬かない」
と彼女の腕を小突いた。
私は確実に舞い上がっていた。
それはもう空高く、地面なんて見えないくらい。
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