side K

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「あー……、うん。ちょっと、ほら、ねぇ、いろいろと、ねぇ」 『出張後、また改めて』 ふいに脳裏によみがえった南条公のお言葉に、もう何度目だろうか、ポンッとタコが茹で上がる。 妄想が膨らみ過ぎて、脳内では既に子供が3人できてしまっていた。 「でも、あんまり無理しないほうがいいと思いますよ?」 「うん。でもほら、全然似つかわしくないっていうのはわかってるんだけどさ、それでもやっぱり今自分ができるベストを尽くしたいっていうか……、うーん、ぶっちゃけると、ちょっとでも可愛いとか思われたいじゃない? これって、幸せな“無理”だと思うんだよね」 「まぁ、お気持ちはわかりますけど……」 自分に酔いつつ語り上げると、三浦さんは微笑みながらも、やっぱり心配そうな顔をしていた。 私は確実に舞い上がっていた。 それはもう宇宙はるか、地球なんて見えないくらい。 それが、2週間前の話。      
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