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……………………あれ? 私……。
「えぇ…………と、“好きな人がいるので”?」
落ちたコートに目が釘付けになりながらもそう答えるが、もはやそれどころじゃない。
コ、コ、コ……コー…………ト……。
「昨夜の電話で堤課長に伝えました。小宮さんは恋人だと」
「………………」
み、見ら、見られた。
忘れてた、変態丸出しだったこと。
「ですので、社内中に広まるのに、時間は要さないかと思います」
「あ…………う……」
淡々と話し続ける南条さんの目の前で、私の頬はもはや大火事になっていた。
なにをどこからどうやって処理して考えればいいのか、もう判断がつかない。
「だから、次からはちゃんと言ってください」
「…………」
「恋人がいると」
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