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すると、誤って着信履歴のボタンを押してしまって、私は何の気なしにそれを見た。
「あれ?」
一番上の段に“南条さん”の名前を見つけ、私は眉を寄せる。
「……昨夜って……」
日付と時間を確認した私は、その時のことを思い返し、堤課長と辻森さんとともに飲み屋に行っていた時だと思い出した。
「南条さんから着信? 不在になってないから、喋ったってこと……だよね?」
と、ちょうどその時、部屋のドアが開き、南条さんが姿を現した。
シャワーの音が止まっていたことに気付かなかった私はとてつもなく驚いて一瞬呼吸を忘れたけれど、半乾き全落ちの髪と、ジップを開けた中のVネックの白Tシャツから覗かせる鎖骨にすぐさま目を奪われる。
上下黒ジャージにもかかわらず、なんて色気だ。
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