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辛うじて耐えた私は、
「あ、あの、南条さん、もし、もしかして、昨日、電話しました?」
と、ドアのところで立ったままの南条さんに尋ねる。
「……………………しましたけど」
「なんで……ですか?」
「なんで、って……」
南条さんは手に持っていたタオルで頭をゆっくりカシカシと拭きながらも、私から目を離さない。
「小宮さんが辻森さんと飲んでいるということを、時峰さんに偶然聞いたので」
「……」
「気になって……」
そう言ってタオルを首にかけた南条さんの艶っぽさたるや筆舌に尽くしがたく、私の脳内では「気になって……」がエンドレスリフレイン。
心配とか嫉妬とか嫉妬とか嫉妬とかをしてくれたりくれなかったりしたのだろうか。
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