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AM6:25。
目を開けると、小宮さんの健やかな寝顔があった。
規則的な寝息をついて、静かに胸が上下している。
室内に伝わる1月の空気の冷たさに、肌蹴た毛布を彼女にかけ直す。
昨夜、風邪を引かないようにと服を着させてよかったと安堵した。
「ふふ……」
幸せな夢を見ているのだろうか。
以前、三浦さんと彼女と3人で中華料理を食べに行った帰り、車中で眠ってしまった小宮さんを思い出す。
あの時も、こうやって微笑みながらもぐもぐしていた。
今日はよだれは出ていない。
「……」
体を3分の1ほど起こしてその寝顔をしばらく眺めた後、目元にかかった前髪を少しずつ指で拾っては整え、顔を出した眉を親指でそっと撫でる。
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