side N

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2週間後。 取引先の辻森さんに誘われ、小宮さんと共に食事会へ行った。 辻森さんが連れてきた時峰さんも一緒に、計4人でカニの美味しい店で語らった。 驚いたのは、仁科サラが辻森さんにまで俺の話をしていたこと。 堤課長といい辻森さんといい、なんとなく俺と仁科さんを上手くまとめようとしているかのように感じた。 途中から小宮さんの顔色が優れないような気がしていて、帰りは送ることにした。 車中、アルコールの入っていない素面の彼女は、職場同様かしこまっていて会話のテンポは悪かった。 だが……。 『…………生理痛です』 その言葉に、内心学生のように動揺することになる。
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