side K

3/12
前へ
/32ページ
次へ
テヘペロ顔をご披露しつつ頭の中でツッコんでいると、三浦さんは羽島課長にさらりと持って行かれた。 業務内容についての話をするらしい。 とりあえずよかった。 話してみて悪い人じゃなさそうで。 「……」 横を向いていた姿勢を戻し、やりかけだった書類作成に取りかかろうとした私は、開いたノートパソコン越しに真ん前の南条さんを目に入れた。 そしてプログラミングされているかのようにカカカカ……と頬を赤くする。 前回の食事会のことを思い出すと、穴は掘れなくとも机の下に隠れたくなる。 車の中でふたりきりになったこと、バカ正直に月のものの話をしてしまったこと、頭と肩に触れられたこと、そして……。 『来月にでも、また、美味しいものを食べに行きませんか?』
/32ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3137人が本棚に入れています
本棚に追加