side K

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「ほ……ほう。二股はいかんね」 こういう時は気持ちに寄り添うのが一番だ。 下手に説くと、とばっちりを食らうのが目に見えている。 「もういいや、あんな小物。新しい人探そ。今度はもっと大人で紳士的な人。あ、そうだ、お姉ちゃんの同僚の人紹介してよ。いつも言ってる王子な人」 「無理だよ」 即答した私に、「つまんないのー」と言ってクッションを抱くあーちゃん。 家着に着替え終えた私は、袋の中から箱を取り出し、その中身をラグの上に出した。 「てか、なに組み立ててんの? それ。買ってきたの?」 「うん、フラフープ。繋ぎ合わせて使うやつ」 「全力ラジオ体操は?」 「やめた」 けっこう組み立てに力が必要で、私は歯を食いしばる。
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