side K

20/24
前へ
/40ページ
次へ
「やだよ。巻き込むな。お前にしかメリットないじゃねーか、そのゲーム」 「はい、じゃあ、初恋はいつですか? 俺、小2」 課長の言葉をスルーして出された古賀さんの質問。 「小5」「中1」答える三浦さんと南条さんに出遅れた私は慌てて、 「幼稚園」 と答えた。 「は?」 ひとりだけ答えなかった負け決定の課長が、ポカンとした顔で固まる。 「へー、南条さん、中1の時なんすね。ていうか小宮さん、幼稚園って」 「友達のお父さんよ」 そう話しながらも、私はなにか心に引っかかっていた。 南条さんの初恋、中1……? ……私、知ってる。 たしか……学校の先生にキスされて、それでちょっと気になって……、でもすぐ寿退社しちゃったっていう……。 「ん?」 あれ?  でもなんで私、そんなこと知ってるんだろう。 いつ聞いたんだろう……。
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2821人が本棚に入れています
本棚に追加