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いつも通り図書室で本を読んでいると…
ガラガラガラガラ
戸を開ける音がし、珍しいのでふと本から視線をはずし戸に向けるとそこには同じクラスの宮田くんがいた。
彼は私と同じクラス委員でとっても真面目で頭もよく学年10番には入るお方だ。
委員になったのも私とは違い純粋にやりたかっただけらしいし(菊池くんとの会話が聞こえた)
そして隠れイケメンとして少数の女子生徒に騒がれている。
そんなことを思いながらまた本に視線を戻すと…
「ねぇ。今こっち見たのになんで本に視線戻すの?」
「え、本を読むためですが?」
宮田くんが意味不明な事を聞いてきた。
「だから、なんで本を読むの?今日委員会だよ?忘れたの?」
「…っあ~~!」
どうやら今日は委員会の集まりだったらしい。前回寝不足でしっかり聞いていなかったからだな…
「うるさいよ。周りの迷惑。早く行くよ!」
そういうと宮田くんはおもむろに私の手をつかみそのまま走り出した。
「ちょっと!?1人でもっ、歩けるっ、よ!?」
「まず、歩く前提なのがっ、ダメだと思うよっ、遅れてるんだからっ、走らないとっ!」
どうやら離す気は無いらしい。
男子に免疫がないので不覚にも胸が高鳴ってしまった…
ガラガラガラガラ
「「遅れてすみません!!」」
「気にしなくていいよ、早く座って」
「すみません…」
「ありがとうございます」
遅れてしまった私達を先輩方は許してくれた。
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