芋恥病

いもちびょう

　宿題を忘れた罰として、担任の庵野（通称ゴリラ）によって仲良し五人組の女子高生達は、揃って校庭の落ち葉掃除を命じられたのであった。

「あーっ、かったるいなーっ。掃いても掃いてもキリが無いじゃん」

「ちょっと綾香、サボってないでちゃんとやってよね」

「安心して下さーい。掃いてますよーだ」

　時には愚痴を言い、時には昔流行った冗談を交え、時にはヒラヒラ舞い落ちる紅葉にセンチメンタルになり、時には箒に跨がり空を飛ぼうとしたりと、和気あいあいと掃除に勤しんでいた。

　ある程度落ち葉が集まった時、一人がこう切り出した。