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「あっ!
おーい!
ゆうくん!
こっちこっち!」
合流場所に近付くと、梅村は僕に気付いて手を振ってくる。
「んなっ…。
ちょっと待て、なんだ?
ゆうくんって。」
「あれ?
いけなかった?
こっちの方が親しみ易いかなーと思ったんだけど。」
「別に良いけど…。」
少し照れ臭いだけだ。
「良かった!
じゃあゆうくんは俺の事、ひろくんって呼んでね!」
「は!?
なんでそうなるんだよ!?」
「こう言うのは揃えた方が良いってー!」
「いや、意味わからねーし!」
「またまたー!
照れんなって!」
「な…!
ちげーし!」
梅村は、さも面白そうにゲラゲラ笑っている。
「そう言えばさ、ゆうくんってモッシーやってる?
SNSの。」
「急になんだよ?」
「今回のオフ会、モッシーのオフ会なんだよね。」
「なるほど。
まぁ、一応やってるけどさ。」
「お、ならマイモになろーよ!」
「は?
まぁ…別に良いけど。」
「サンキュー!
こうやってさ、参加した人とマイモになって繋がりを作るんだよ!」
「いや、そうは言ってもなー。」
「今マイモ何人くらい?」
「うーん10人くらいかな。」
「ありゃ、まぁそんなもんか。」
馬鹿にしてるのか…。
「大丈夫だよ!
オフ会に行けば二倍にも下手したら十倍にも増えるよ!」
「そんな馬鹿な…。」
「まぁまぁ、行ってみないと分からないだろ?」
「いや、いくらなんでも100人とか無理だろう。」
「俺は100人居るよ!」
「いや、それは…」
「特別だから、じゃないよ。
積み重ねて来たからだ。
ゆうくんも出来るよ!」
「うーん。」
正直、言われてもあまり実感が湧かなかった。
そんなに沢山の友達がいる自分も、そしてその変化を受け入れる自分も。
全く自信が持てない。
いつからこんなに卑屈になってしまったのか。
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